2016.11.12 Saturday

望月菊磨展、いよいよ最終日となります

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    みぞえ画廊福岡店では、現在望月菊磨展を開催しております。

    明日、最終日は、望月菊磨先生も会場に来られます!

     

    初日は、オープニングパーティーの前に、ギャラリートークがありました。

     

     

    壁にスライドを写し、これまでの作品の概要などを軽妙なトークでご紹介されました。

     

     

    今回は、望月先生と筑紫が丘高校の御学友で、コピーライターの橋本明様から、展覧会に詩を2編寄せられました。

    会場には、詩の展示もあり、そこで橋本様より、詩の朗読が行われました。

     

     

    詩と彫刻が響きあうコラボレーションとなりました。

    大勢のお客様が会場に観いれられている様でした。

     

     

    さて、最終日は、冒頭に申し上げました通り、望月菊磨先生のご登場です。橋本明様も、会場におられます。

    作品を見て、作家の方とお話しする事で、全く違った面白さを発見できるかもしれません。

     

    ↑「時の庭」俯瞰図です。ひときわ大きな彫刻は、千年樹なのだそうです。

    写真では見切れていますが、一番上に金色の葉っぱが一枚ついており、膨大な時間と儚さを表します。

     

    ↑これは「時の庭」の一部を大きく写したものです。

    細い棒は、葦や稲のような、植物をイメージされています。

     

    作品の中を回遊しながら、見えざる時に思いを馳せるのはいかがでしょうか?

    最終日お見逃しなく!

    2016.11.10 Thursday

    【東京店】銀杏の会「2016 美術の庭」展 開催中!

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                                                 会期 : 11月5日〜13日 10:00〜18:00

       

      銀杏の会初日、MMG版画工房を主宰されていた益田祐作氏による講演がありました。


      (司会の渋谷和良氏)

      益田氏はスクリーンに映される資料を見ながら、1796年ゼネフェルダーが発明したリトグラフから始まり、版画の種類、印刷機、歴史、工房での様々な経験などを話され、来廊された50人ほどの方々は熱心に耳を傾けられました。

      《ヴェルヴ誌》を見た時の感動が原動力になって、1973年、益田氏はパリ14区のはずれフェルナン・ムルロ版画工房を訪ねます。最初、ムルロ氏に全く相手にされませんでしたが数か月通ううちに熱意が伝わったようでした。

      ムルロ版画工房では、ピカソ・シャガール・ミロ・マチス・ユトリロ・ブラック・ジャコメッティ・コクトー・ベン・シャーン、今世紀の偉大な芸術家たちがリトグラフを制作していました。
      ピカソは毎日通ってきて即興で描いた、とか、ベン・シャーンはプリンターの紙差し工をやっていた、など興味深い話もありました。

      (益田祐作氏)
      「リトグラフィは、機械文明の産物で、メカニックの時代を代表する美術であった。
      油絵とは異なった自立性のある芸術に仕上げ、芸術家の名声と作品を世界に広めたフェルナン・ムルロの功績は大きい。」と言われます。

      アーティストと、刷りに関わるそれぞれの工程の専門職人との共同制作に感銘を受けた益田氏は、日本にもフランス式の本格的リトグラフィ工房を作ろうとします。
      1973年、ムルロと技術援助契約を結びMMG版画工房が設立され、MMGでは大沢昌助、難波田龍起、猪熊弦一郎、野見山暁二などと共同作業、版画制作が行われました。

      こうして現代に引き継がれ、様々な技法を駆使した版画作品32点が今、みぞえ画廊に並んでいます。是非ご覧いただきたくご案内申し上げます。会期は13日(日)までです。






      講演の後、ヴァイオリン2名、ヴォーカル2名、ピアノによる山内達哉とペーパームーンカンパニーのミニコンサートもあり、来廊の方々と一緒に心豊かなひと時を過ごしました。

      2016.10.14 Friday

      柴田七美展「モンタージュ」開催中です!

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        「モンタージュ」 F100号 油彩

         

        柴田七美先生は、現在は東京でご活躍されていますが、熊本県生れで、太宰府高校芸術科卒と、地元出身の作家の方です。

         

        さて、この作品は、何が描いてあるように見えますか?

         

        「モンタージュ」F30号 油彩

         

        一人の女性が踊っている様子に見えますが、実は2人の人物が描かれています。
        顔を黒く塗りつぶされた手前の女性、その後ろに横を向いた女性。
        2人の体と手は重なっていて、境目は判然としないような描き方をされています。
        なぜこのような描き方をされたのでしょう。

         

         

        ご自身の性格を、頑固なひねくれ者と称する柴田七美先生。
        「作品には、思入れのあるモチーフが描かれていないといけないのだろうか?」
        「描く意味を重要視することが最も重要だろうか?」
        絵を描くのが好き、描いている瞬間が好き、という、動機の根源。
        作品発表に、それ以外のコンセプトを求められる事に、疑問を抱いていたそうです。

        絵具の動き、色と形。
        絵画を構成する最低限の要素を決定するためだけのモチーフとして、演劇を選び、役者の演じる姿を描くシリーズを制作されました。

         

        「舞台」F6号 2013年

         

        新作では、モチーフをさらに空涯化させたシリーズを展開されました。
        作品には、全て、「モンタージュ」というタイトルが付けられています。
        モチーフは、様々な写真を、断片的に組み合わせて一つの像にしたもの。
        まさしく、モンタージュ的な手法で作り上げられています。

         

        「あらゆる物事は、様々な角度から見ることができるのではないでしょうか。どんな観方でも、楽しんでいただけたらと思います。」

         

         

        作品を鑑賞された方からは、極端な色が使われているようでいて、上品な雰囲気で、筆の動きは大胆だが、人物の量感はしっかりと描かれている、とご好評いただいています。

         

        絵画鑑賞には丁度よい季節となりました。是非ご覧ください。

         

         

        スタッフ

        2016.09.29 Thursday

        【東京店】城ヶ悟展-旅の途中- 開催中です!

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          ようやくしのぎやすい季節となりましたが、いかがお過ごしですか。
          東京店では、城ヶ悟展-旅の途中-が10月2日迄10:00〜18:00無休で開催しております。
          東京店では3度目の個展となります。


          田園調布ギャラリーの正面玄関に「約束」F100号を展示
          鑑賞する人の心を包み込むかのようなパステルカラー、人物、猫と浮遊感が伝わる一種特有の世界観を持つ城ヶ作品。徐々に穏やかな気持ちに誘われます。

          玄関に新作「シルエット-旅の途中」
          エッフェル塔、建造物、人物、テーブル…と、あえて遠近法を極力取除き具象的な構図で描かれています。
          新たな試みとして、点描画の技法にも似たタッチで描いた抽象的な空が魅力です。テーマでもある具象的に描く構図と抽象的に描く構図、どちらの技法にも属さずも融合しつつある新たなスタイルを追い求めた今展。飽くなき作家の挑戦心を思う存分に、ご鑑賞頂けます。

          和室に新作近作を中心に展示しています。

          主に、先生がデザインされた額も好評です。

          「制作する上で100%描き切り、その先の120%を描く事でキャンパスの奥底の私の想いを伝えたい。」と作家は語ります。
          作家の想いを体感するには、ぜび実物をご鑑賞ください。


          リビングに「ラ・メゾン」(左)、「桜島物語」(中)、「平松からの桜島・朝」(右)
          鹿児島県出身の城ヶ先生は、よく桜島をモチーフにされていますが、今展でも数点展示しております。

          茶室に「桜島と桃色の雲」
          極力、写実を取り除いた桜島と雲、青い空を連想させらるパステルカラーのキャンバスに、何とも心が穏やかにされながらも、桜島から上る雲煙は活火山である事を思い起させる作品です。その緊張感をも帯びた郷愁のひと時を、ぜひ茶室にてご堪能ください。

          webshopでの閲覧、ご購入はこちら↓
          http://www.mizoe-gallery.com/products/list.php?category_id=320

          城ヶ悟先生のホームページ↓ブログは絵画の世界観そのものです。
          http://sjyougasaki.wix.com/satoru

          2016.07.11 Monday

          【福岡店】城ヶ悟展〜旅の途中〜 開催中です!

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            在廊日の変更をお知らせいたします。

            DMに在廊日を記載しておりましたが、諸事情により、在廊日未定とさせて頂きます。ご了承くださいますようお願い申し上げます。

             

            城ヶ悟展〜旅の途中〜 が、7月9日より開催中です。福岡店では、3度目の個展になります。オープニングパーティーでは、大勢のお客様がご来廊されました。

             

            前回は、物がそこにあるということの不思議さ、ある種の、畏れのようなものを考えながら描いているとお話ししてくださった城ヶ先生。今回の作品の中には、『旅立ち』や、『小さな旅』というタイトルもあります。

             

            「もう70にもなりますが、まだまだ、旅の途中だなと、感じております。。。」

            と、静かに、静かにお話しくださいました。いつも優しい雰囲気の方ですが、今日は奥様とお嬢様も隣に並ばれて、さらに和やかに見えます。最近開設されたブログでは『絵は1人で描くものだか、2人でないとかけない絵もあるのだろう。』とあります。

             

            旧知の友である、井上敬一先生からも、ご挨拶を頂きました。「最初に、城ヶさんの作品を拝見したのは、とある公募展での出会いでした。当時城ヶさんは、枕木に顔の付いたような、武骨な絵を描いていて、鹿児島にも良い絵を描く作家が居るんだな、友達になりたい!とすぐに思いました。実際に会った城ヶさんは、武骨な絵の印象とは全く違った、おっとりした男性でした。それからずっと、城ヶさんの作品を見てきましたが、彼の作品の雰囲気はどんどん変わってゆきました。作品のスタイルを変えるということは、作家にとっては凄く怖い、勇気が要ることで、それを、この男が!やっているというのが、とても面白いなと、いつも思っています。」

             

            「哀歌」F130号

             

            新作の「桜島物語」。

            桜島は、鹿児島県出身の城ヶ先生がよく描くモチーフです。前回は、空には三日月が浮いていましたが新作は満月になっています。写真では、淡い単色のべた塗での構成に見えますが、作品をじかに見ると、様々な色が隠されていることが分かります。また、ざらざらとした肌合いも、是非ご覧になっていただきたいところです。

            「風の音」

            「ロンドンの窓」留学の体験が元になる作品も多い。

            何気ないひと時にも、その感触を確かめるように眼を向けていらっしゃるのでしょう。枯れた花もそのままにしておくのだとか。

            DMを見たお客様がお電話で作品をご予約下さった他、続々と売約となり、快調な出だしです。

            7月24日まで、会期中は無休で営業しております。どうぞ足をお運びください。

             

            webshopでの閲覧、ご購入はこちら↓

            http://www.mizoe-gallery.com/products/list.php?category_id=320

             

            城ヶ悟先生のホームページ↓ブログは絵画の世界観そのものです。

            http://sjyougasaki.wix.com/satoru

            2016.07.08 Friday

            【東京店】画廊の視展 開催中

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              梅雨明けも間近になりましたが、皆様お元気にお過ごしでしょうか。
              東京店では、画廊の視展兇7月17日(日)まで10:00〜18:00無休で開催しております。
              現代作家の新作・近作を展示しています

              【正面玄関】
              田部光子「健康作品」を展示。
              四半世紀以上、テーマとされている林檎。そのエネルギッシュな作品をご覧頂けます。

              城ケ悟「屋根裏物語」
              いつも牧歌的で心に沁みる城ヶ作品を展示。

              左から、田部光子「健康作品」、南聡「鯉」の作品2点を展示
              日展で活躍する南聡。今作は、鯉の生き生きした清涼感溢れる日本画をご堪能いただけます。

              【和室】
              左から、八谷真弓「幕間」「夕間暮れ」、金明植「East Side Story 09-G02」「East Side Story 15-J08」
              小松孝英「HANEKAGO」を展示
              院展の期待の若手、八谷真弓の何気ない身近な風景や家族を独特の世界観と色づかいで描いた作品。
              韓国人作家の金明植、家をモチーフに様々な人間模様を描いたイーストサイドストーリーを展示。
              蝶や小動物をモチーフにし生物の世界を描く、小松孝英。その作品は、国内外で注目を集め高く評価されています。

              左奥から、小松孝英「メダカ」、株田昌彦「Loop」「Pipeline」、上川伸「Shell」「萌芽」を展示
              個性的な幻想世界を描かれる株田作品。細密な画風をご鑑賞頂けます。
              堅牢なマチエールで表現される上川作品。重厚感あふれる新作・近作を展示。

              左から片山雅史「水花開-1」「水花開-2」
              独特の構図と色彩感覚で描かれる片山作品。新たな境地ともいえる新作を展示。
              水の中で凛と咲いている菊を、ぜひご堪能ください。


              【リビング】
              柾木高「森」(左)奥山民枝「天空にひそむ光」(右)を展示

              柾木高「森」
              吸い込まれそうになる緻密な描写力の柾木作品。
              今作、「森」はその自然の奥床しさを感じ取り、ご堪能頂ける作風です。

              奥山民枝「雲に溶ける朝」
              太陽や雲を独特のインスピレーションで描かれる奥山作品。
              神秘性と生命感が強く表れています。お庭を眺めながら、作品をご鑑賞ください。


              【書斎】
              蛯子真理央「卓上」(左)「オンフルールのヨット」(右)
              絶妙な配色と切れ味のある筆遣いが魅力の蛯子作品。

              左から、詩情性溢れる永武「森の日」「花紀行」、弓手研平「柘榴」「蜂」
              特定のモデルはなく、どことなく寂しげな表情に見入ってしまう永作品。
              50層ほどにも塗り重ねられるマチエールが見所の弓手作品。

              左から、井上敬一「LOVE」「月昼夜」、城ケ悟「パンジー・一隅」
              作家、井上の目を通して表される人間模様は、半具象なのか半抽象なのか、鑑賞する者の脳裏に焼き付くような
              画風で表現されています。


              【茶室】
              望月菊磨「Untitled」3点を展示
              石の上から育つかのように表現された真鍮の枝は、生命力を感じ印象深い作品。
              会期中盤ですが、ぜひご高覧賜りたく、ご来廊をお待ち申し上げます。
              2016.06.15 Wednesday

              福岡店にて弓手研平展〜土の上に在る美〜開催中!

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                JUGEMテーマ:展覧会



                アートフェア東京、みぞえ画廊田園調布店での個展を経て、巡回してまいりました
                「弓手研平展〜土の上に在る美〜」
                東京店では、初日にトークイベントも開催され、今回、正式な個展形式で発表されるのは初めてとなるドローイングについてや、F150号の大作について、弓手研平先生がお話しくださいました。
                その様子はこのブログの6月4日の記事になっておりますので、どうぞご一読ください。
                http://blog.mizoeartgallery.com/?day=20160604


                日本国憲法をテーマに約110点を5年かけて描き、「土」というモチーフにたどり着いた弓手研平さん。当時、その仕事の声がかかるのとほぼ同じタイミングで、ブータンに興味を持ちます。
                それは、『物乞いのいない最貧国』という強烈なキャッチフレーズが書いてある新聞記事でした。GNH(国民総幸福量)という基準を重要視することでも有名なブータン。「幸せの国」というイメージが強く焼きついたといいます。
                政治的視点を抜きにして、題材となる日本国憲法を見つめた時、日本人の足元に当たり前にあるものであり、幸せになるための方法が書いてあると解釈し始めていました。そんな時、その記事を目にし、ブータンに行ってみよう!と決して以来、定期的にブータンやその他の諸外国に取材を重ね、ドローイングを制作してこられました。
                しかし、それらのドローイングを正式な個展で発表するのは、今回が初めてとなります。ベトナムとイタリア、フランスでのドローイングを展示しております。下地をある程度施した紙を山ほど持って歩き、様々な画材を工夫して定着させ、鮮やか且つ重厚な作品に仕上がっていらっしゃいます。これらの作品は、写生した現場を離れてからは一切手を加えないそうです。
                最も重要視されるのは作品の鮮度。是非間近でご覧になっていただきたいところです。

                「ホイヤンの土産屋」

                油彩の作品は、前回よりさらに構図がシンプルになり、明確なモチーフよりも、土そのものを見せるかのような作品も登場しています。

                左「赤飯」S10号、右「白飯と魚一尾」F50号

                ごはんとお魚しか描かれていないにも関わらず、間延びせず、どっしりとした印象さえあります。しばらく見ているうちに感じられてくるのは、「土」の存在です。
                弓手研平先生は、何を描くにも、まず始めに「土」を描きます。
                1年ほどかけて、何層にも塗り重ね、それを磨き、削るを繰り返し、土が完成するころ、描くべきモチーフが見えてくるそうです。
                また今回は、ご出身の奈良県葛城市が、相撲発祥の地である縁で取材した相撲部屋の朝稽古風景を捉えた大作が目を引きます。
                F150号の作品でさえ、前述した制作方法を愚直なまでに繰り返されます。

                F150号の大作 
                大作の細部。お相撲さんの手。

                作品の説明をする弓手研平先生と、お相撲さん
                「あらゆるスポーツの中で、ほとんど飾り物が無い様式で発達してきた、珍しい競技であり文化で、必要なものは土俵となる土だけです。取材をしていくうちに、これは土を描いてきた者としては、是非とも描くべきだと感じました。」

                相撲は、古来から武道として発達してきただけでなく、神事としても執り行われてきました。
                土俵ができるまでの手順や、力士が土俵入りする時の拍子なども、神への祈りが込められています。
                そのためか、弓手研平先生の相撲の絵は、どこか神秘的で、土と文化の象徴のようでもあり、厳かな迫力を漂わせます。

                最も身近でありながら、日常から遠くなってしまった様々なこと。
                福岡展は、6月26日まで開催中です。是非ご覧ください。

                スタッフ・あかり
                2016.06.04 Saturday

                【東京店】弓手研平展〜土の上に在る美〜 開催中!

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                  紫陽花が大輪の花を咲かせる頃となりましたが、いかがお過ごしですか。

                  「紫陽花」S6号
                  東京店では、「弓手研平展〜土の上に在る美〜」を6月5日(日)まで10:00〜18:00無休で開催しております。
                  本展では、54点を展示しています。

                  正面玄関に「朝稽古」F150号
                  今展では、力士をテーマとした作品を展示しています。相撲発祥の地として知られる奈良県葛城市が制作拠点というご縁から近年制作されています。弓手先生は、全ての物が土から生まれ土の上に存在するという考えをお持ちで、絵の中でも何を描いていても、その下にはまず土がなければならないとお考えです。実際本物の砂を絵具と混ぜながら下地を作り、油絵具を塗り重ねること50層、その重厚なマチエールから放たれる美は、確かな土の風合いが滲み、自然と鑑賞者の心へと繋がる作品となっています。


                  和室に油彩の小品を展示

                  ドローイング作品を展示
                  北イタリアとベトナムを取材され、現場で制作された作品の数々。
                  ドローイング作品は、今回、初めて展示されています。アクリル・水彩絵の具・墨など様々な画材を使い、厚塗りされた作品。
                  新しい弓手作品をぜひご堪能ください。


                  5月22日にギャラリートークを開催しました。
                  トーク内容は、ブータン、ベトナム、イタリアへの写生旅行などを中心として話されました。その中から一部、トークショーの模様をお伝えします。
                  弓手先生:「皆さんこんにちは。田園調布のみぞえ画廊さんには、2年前に個展をさせて頂いて以来、2回目の個展をさせて頂いています…。」
                  「・・・ブータンの空港です。標高が7000メートル級の山々に囲まれている国ですね。ブータンの場所はだいたいご存知の方も多いと思いますが、ヒマラヤのところにあります。
                  インドと中国の間ぐらいに挟まれて、大国に挟まれながら、今まで一度も侵略されていない国。なぜ、そんなことがなかったかというと、城壁のように7000メートルの山々があるから、自力では入って来れないという経緯があります。なので、その暮らしがずっと守られてきたという事です。ブータンという国は、世界で下から数えた方が、いいぐらい貧しい国と言われています。
                  そもそも、ブータンに行こうと思ったきっかけは、とある新聞記事に『物乞いのいない最貧国』というテーマで、面白い記事と出会った。物乞いのいない最貧国って、どんな国やろという。強烈なキャッチフレーズからブータンって面白そうやなと思いました。
                  その記事を目にしたタイミングとほぼ同時に、日本国憲法を絵にしないかという弁護士先生からの依頼があって、足元を見つめるというテーマで、これまでも描いていますから。
                  憲法というのは、日本人の足元に当たり前のようにあって、絶対あるもの。政治どうのこうのを抜きにして、絶対にあるものを見つめないのは、おかしい。教科書だけの範囲だけで済ませてしまうのも、それぞれの感じ方があっていいじゃないかと、そんなことを頭で考えたりするのですが。実際、絵にするって、わけがわからない。
                  でも、簡単にイメージしていたのは、幸せになるための方法が書いてある。そういう意味合いがあるはずだと考えたら、幸せの国というイメージが浮かびました。
                  そこで、さきほどの新聞記事が飛び込んできて物乞いのいない最貧国、それと有名なのはGNHという国民総幸福量という考え方ですね。その事と憲法を描こうというのが繋がっていくタイミングに、ブータンに行ってみようと。非常に大きなきっかけとなりました…。」

                  画集「日本国憲法の心を描く」 弓手 研平
                  まだまだ、ブータンなど取材された話や技法などについて、お話が続きましたが。


                  「力士図」S50号
                  力士の取組みを描いた今作。
                  重厚な画面に、独特のリアリズムを吹き込まれる作風は、まさに今、雌雄を決する力士の緊張感が伝わる作品となっております。日本古来の美をご堪能ください。

                  書斎の展示風景


                  リビングに「苅田」SM(左)「山笑う」P15号(中)「波と雨」M3号(右)「赤飯」S10号(右)を展示

                  茶室に「抹茶」S0号(左)「仏手」F6号を展示

                  この後は、みぞえ画廊福岡店で巡回展示されます。
                  [福岡展]6月11日(土)―6月26日(日)
                  ※作家在廊日12,13,14,15日
                  ぜひご高覧賜りたく、ご来廊をお待ち申し上げます。

                  2016.04.24 Sunday

                  【福岡店】奥山民枝展―雲と雲の種― 開催中です!

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                    みぞえ画廊福岡店にて、「奥山民枝展―雲と雲の種―」が、4月23日より開催中です!



                    16時より、奥山民枝さんと、なかた美術館・学芸員の国近有佑子さんによる、ギャラリートークが始まり、たくさんのお客様がご来廊されました。公私ともに交友のあるお二人の軽妙な掛け合いが楽しく、和やかな雰囲気でした。

                     最初は、ドローイングのシリーズ「雲の種」について。



                    奥山民枝さん
                    「雲が生まれるとき、空気中に浮遊するあらゆる無機物・有機物(チリや犬のフケ、花粉など)が複雑に絡まり、それらが核となって雲が形成されるということが、科学の世界では分かっています。その化合物によって、雲のかたちが決まり、寿命が決まり、位置が決まり、雲が出来上がります。煤などはバクテリアと結びつくと特に複雑な形の変化を見せ、ごく小さな「雲の種」が形成されます。その動きは生き物のようにも見えるし、面白いなと思って、空に浮かんでるあの雲の種は、こんな形なんじゃないか、あるいは・・・と考えたり、私の想像力を集結して、こういう作品になりました。」

                     空に浮かぶ雲。何気ないその現象にも、画家の眼差しが、深くまで注がれています。



                    国近有佑子さん
                    「有機物と無機物という言葉が出てきましたが、雲の種シリーズは、鳥の羽のような部分もあれば、建築物のようなものが見えたり、職人が作った細工のようなところもあります。柔らかいものと硬いものが複雑に組み合わさっている様子が作品からも見て取れます。先生とは仕事のことはもちろん、私的な悩みをご相談させていただく事もあるのですが、話すと気持ちがふわっと大きくなるような感覚があります。大から小まで様々な視点でものも見ていらっしゃって、多角的なアドバイスを頂くと、自分の悩み大したことないな!と思えるような・・・
                    雲の種は眼に見えないような小さなもの。かと思えば、油彩の雲の絵は、おそらく無数の雲の種が集まって形成されている雲の集まりを、凄く遠くから見ています。この二つの視点から作品が構成されている点が、興味深いと思います。」



                     奥山先生の基本的な姿勢が、作品に表れているのですね。
                     お話はさらに、ミクロとマクロの狭間へ。

                    奥山さん
                    「雲を形成しているのは水ですが、物理学者や科学者にとって、水とは、液体であり、気体にもなり、個体にもなりと、宇宙的な視点で見ても稀有な存在で。2個の水素原子は酸素原子に対し、104.5度の角度で結びつきます。これは「いのちの角度」と呼ばれています。これがあるゆえに、私たちの遺伝子はらせん状に形成されていて、細胞の核の中に納まるようになっています。あらゆる命には、H2Oが何らかの形で絡んでいます。」

                     この「いのちの角度」は、巻貝や松かさなど、自然界の中ではよく見られるパターンです。
                     昔から水に強い関心があったと言います。

                    奥山さん
                    「水を関数として考えたときに、水を出たり入ったりすることで、いのちの本質が見捉えられるのではないかと考えたり・・・それで雲の成り立ちや命の成り立ちなどから、膨らんできた自分の好奇心の赴くままに、絵を描いています。」



                     奥山民枝さんといえば、既に評価されていた画風を決死の覚悟でなげうって、新たな画風を確立された経緯があります。装飾的な部分をそぎ落としてきた太陽や雲の油彩と比べると、雲の種は、さらに一回りしているようにも見えます。しかしこの変化は、まったく自然な流れで制作されたもの。そして、驚きの事実が明らかに。

                    国近さん
                    「今回のドローイングを見ても、今までの画風に無い画材の使われ方ですが、今まで表に出されていなかった部分なのでしょうか?」

                    奥山さん
                    「その時描きたいものに向かって技術を編み出すというか、自分の中にある技法を使ってという感じではなく、全くの偶然というか。他の画家の方にはぶたれるかもしれませんが・・・油彩もそうですが下書きをしません。デッサンの後の本番は2番煎じのようで、その時の情熱をそのままぶつけたいという思いがあり、そういう手順にしています。油彩は構図がシンプルな分、雲や太陽や、時間等の関係性を自分の中のイメージを定着できるかなと。我流というか・・・基礎がないんですよね(笑)」

                    国近さん
                    「そんな!(笑)デッサンをしないということは、描きながら考えていらっしゃるんですか?」



                    奥山さん
                    「例えば国近さんを見ると、私の中ではいろんな国近さんが想像できます。そういう風に、雲を見ていても、この後こうなるんじゃないか、光がこう来たらこうなるなと、自分の中の想像力の世界を描いているというか。物を見るときの癖みたいなもので。」

                     奥山民枝さんが常に見ている世界は、きっとこの作品そのもののような色と形なのではと思わされるエピソードでした。
                     そんな不思議で壮大な奥山民枝さんの世界を、是非、作品を通して体験して頂きたいです。
                     5月8日まで開催しております。どうぞ足をお運びください。

                    スタッフ
                    2016.03.29 Tuesday

                    没後15年 糸園和三郎展 開催中です!

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                      みぞえ画廊福岡店では、「没後15年 糸園和三郎展」を開催中です。
                      1960年代頃から1990年代頃までの作品を、概ね順番にご覧いただける展示となっております。
                      その内、画集掲載作品が5点ございます。



                      ご遺族の方より、未完の50号の作品をお借りすることができ、厚みのある展覧会となりました。



                      糸園和三郎先生は、幼少期は身体が弱く、絵を描いて過ごされたそうです。
                      20代の頃から評価され続けてきた作家であり、戦争で焼けてしまった作品は写真も残っていないものも多いですが、それらは当時を知る人たちの間では幻の作品として語り継がれています。
                      当時から、「記憶に残る作品」を生み出せる作家として、鮮烈なまでの軌跡を残してこられたことが窺えます。

                      脳動脈瘤が発見されたのは1959年のことでした。
                      手術が成功しても画業に復帰出来るかは不明と告げられ、周囲の反対を押し切って退院し、制作を続けました。

                      「流水に鳥」1961年 P12号

                      80年代は右目を患い、晩年にかけて徐々に左目も衰えながらも制作を続けました。当店で展示しているそれらの作品は、60年代の作品よりも写実的に描かれている印象です。
                      展示作品では、「椿」という作品は1991年に制作されており、壺の部分は、他のどの作品よりも絵具の盛り上がりが激しく、最期まで情熱的に筆を振るった作家の息遣いが感じられます。

                      「椿」1991年 F8号
                      (部分)盛り上げていない部分と不思議と調和しています。

                      2階では、常設展「特集 糸園和三郎とその時代」と題しまして、糸園和三郎先生と同時代を生き、親交のあった作家の方々の作品を展示しております。

                      充実した展覧会となりました。ぜひ、お立ち寄りください。
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